繰り言を犬に少々日向ぼこ(西港)
UFOの近づく音で焼いも屋(布香)
凩を駅に残して怒り肩(美雀)
居残りの寮の広さや三が日(青鵬)
アフガンを地図で探せば春の雪(海峰)
帰りには無口になりぬ黒ショール(西港)
寒晴れの星空宅配便を待つ(サブリナ)
寒林を盛りて壷型古墳なり(松ちゃん)
寒見舞苺のへたの青きこと(美雀)
日脚伸び未来の古典読み終える(布香)
助手席に犬納まりて春隣(サブリナ)
山茶花に夕陽を乗せて食べたしよ(西港)
新しき年がまたくる古屋号(ベアトリス)
母の手に母のクリーム日向ぼこ(洋子)
ふところの鰭酒と観る競技場(翔)
薬師寺に割れ鐘の鳴る冬茜(平助)
女帯きりり鶯餅を買ふ(きよし)
水仙のほころび一つ朝日射す(豊山)
病み抜けの髪に餅花触れにけり(典子)
眠たげな床屋の鏡外は雪(西港)
大寒のてのひら赤き実を包む(サブリナ)」
今日も来て窓辺の席の冬帽子(美雀)
石段の奥にモネの絵春を待つ(布香)
戒名に俳号の入る春の雪(きよし)
眠られぬままにジャズ聴く寒昴(翔)
冬紅葉人のあひだを親子猿(木谷)
若者の足のにぎわい掘炬燵(洋子)
木の家の瓦の屋根の玉霰(雄作)
雪来るかカマンベールを大ぶりに(雄作)
灯の箱は人の塒よ春の雪(典子)
人の死や木の瘤に雪降りつもる(典子)