霾ぐもり木魚を見れば皆たたく(布香)
霾るや積んどく本に指の跡(美雀)
貝寄風や南船北馬あとは徒(美雀)
山焼くや北は玄武が司り(秀子)
ふむふむとうなづく春のらくだかな(清吾)
すきつ歯に春風抜ける枝雀の忌(美雀)
木のベンチ石のベンチや百千鳥(秀子)
お水取り鹿のひとみの濡れてをり(美雀)
春霰や琵琶湖を遠く下に見て(清吾)」
若蘆や大きく開く瀬田の堰(洋子)
風光るドレッシングをよく振つて(秀子)
壜の蓋開かぬ桜はまだかまだか(秀子)
虚子の忌の南北長き街にゐる(布香)
母あやすわが手の無骨さくら冷(清吾)
新学期壁の楽聖一列に(布香)
制服は少しぶかぶか蓮華草(洋子)
花嫁の項の産毛風光る(洋子)
鷹鳩と化して時計の窓ひらく(雄作)
砲丸のひやりと重き木の芽どき(典子)